平家と小烏丸

奈良時代、または平安時代に大和国で活躍した伝説的な刀工・ 天国の作と伝えられる小烏丸という刀があります。
その名は、天空から舞い降りてきた巨大な烏が羽の間から太刀を落としていったという伝説が由来しているといわれています。
この話は、歴史的事実として捉えるには無理のある伝説ですが、天皇家の守護刀として秘蔵されたことは間違いありません。

そして、935(承平5)年に起きた「平将門の乱」をきっかけに平家の手に渡ったといわれています。
平家は桓武天皇の曾孫の高望王が臣籍に下り、はじまりました。
上総介に任じられて東国に居を移した高望王の孫・将門が、自らを「新皇」と称して東国の独立を宣言したのが「平将門の乱」です。
京の朝廷は将軍・平貞盛に鎮圧を命じ、刀を授けました。これが小烏丸です。

平清盛が没して勢力を失った平家は、1185(寿永4)年、壇ノ浦で源氏に敗れますが、このとき、平知盛と共に小烏丸も海に沈んだと思われていました。
ところが江戸時代になって、平家一門の流れを汲む伊勢家に保管されていたことが判明し、明治維新後には元対馬務主の宗氏の手に渡り、明治天皇に献上されたのです。

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